ディガルト帝国関連

 

 

ダークマター族の歴史からサクッと

 

基本的にここで書いたものは全部2次設定

 

 

 
 
 
 
『ダークマター族のはじまり』
 
十数万年前、原始ダークマター族(原始人みたいなもの ※1)は宇宙の旅人から沢山の知恵を授かりました。
他の惑星を自分達の住みやすい世界に変えることしか頭に無かったダークマター族は、その日を境にとても賢くなります。
誰よりも物事の善悪が分かるようになり、彼らの思考は
当時の有名な哲学者達に匹敵するレベルまで達したのです。
 
 
しかし、これらの高度な知能を全てのダークマターが持つに至るまで時間が掛かりました。
更に今までの行いから「宇宙からの侵略者」として恐れられていた彼らは
当時の「フォトロン族(※2)」から特に虐げられていました。
 
 
ある時フォトロン族の過激な思想家による扇動で、多くのダークマターが聞くに堪えない大虐殺に見舞われ、殆どが黒いもやと化してしまいました。
かろうじて生き残ったダークマター達が悲しみに暮れる中
黒いもやはどんどん宇宙の片隅に凝り集まっていき、やがて一つの大きな黒い玉になりました。
ダークマターの集合体「ハイパーゾーン(※3)となったそれは、長い時間をかけてガスや塵を取り込んでいき、気がつけば海と大地を持った立派な惑星に成長していました。
 
 
これが、ダークマター族にとって初めてのふるさと「ディガルトスター」の誕生でした。
 
 
 
 
 
『ディガルトスター』
 
ようやく自分達の星が完成したダークマター族。
気候が全体的に冬寄りだったのが困り物でしたが
長い時間をかけて根付いた文明の成長スピードは凄まじく、あっという間に現代並の科学技術を駆使するようになりました。
 
 
偶然かいたずらか、その間にダークマター族の国は大きく2つに分けられていました。
北のノースディガルト、南のサウスディガルトに。
 
今更2つの国を一つにまとめることは難しい。どうしようか悩んだ彼らの中から
指導する立場になりたいと名乗り出た者は2名いました。
「ゼロ」「ゼロツー」という、体の真っ白なダークマターです(※4)。
 
幼生のダークマターを生み出せるという、一族では数少ない特性の持ち主だったこともあり
仲間達は誰一人として反対しませんでした。
ディガルトスターのダークマター達は皆が家族のようなものだからです。
 
こうしてそれぞれの国に2人の指導者が誕生し、当面の悩みは無くなったかのように思われました。
 
 
 
 
『北の暴走』
 
もちろん、昔から目の敵にしてきたフォトロン族は快く思いません。
自分達よりも凄い力を手にしてしまったら、今まで根付いていた善悪2元論が崩れ去ってしまう。
パワーバランスの崩壊を恐れていた彼らは、ダークマター族への弾圧意識をより強めていきます。
ダークマター族もフォトロン族への警戒心を強めていくようになり
以来ずっと長い間、両者のこう着状態が続きました。
 
 
 
 
「ナイトメア」と呼ばれる男が魔獣創造の術を身に付け、宇宙規模の戦争を勃発させてから数百年―――
 
 
 
 
まだ戦争は本格的ではなかったので(※5)、両者は普段と殆ど変わらない毎日を過ごしていました。
 
しかし、この2種族の関係が険悪化する決定的な出来事が起きました。
フォトロン族の代表的な国家「ピピ惑星」にて
ダークマター族の青年がローナ公国の王家(※6)に無礼を働いたとして、公衆の面前で手打ちにされたのです。
いわゆる公開処刑でした。
 
 
この事実に、ディガルトスターの両国家は憤りました。
実際は何らかの口実を作り、ダークマター族を殲滅しようと企むローナ公国過激派(※7)の仕業でした。
 
フォトロン族も馬鹿ではなく、この当時は何とかしてダークマター族と友好関係を結ぼうと考える者もいました。
でも時すでに遅し、ゼロの指示でノースディガルトの軍隊はピピ惑星の同盟惑星に乗り込み
過去に起きたダークマター大虐殺をも超えた、歴史上まれに見る最悪の事件
「フォトロン大殺戮」を行ったのです。
ローナ公国が過激派を厳しく取り締まり、ディガルトスターへ謝罪に赴くことを検討していた最中の出来事でした。
 
 
 
 
 
『南の制裁』
 
ところが不思議なことに、同胞であるはずのサウスディガルトは更に怒っていました。
サウス側にとって、あってはならない「殺生」を犯してしまったからです。
それだけでなくノース軍は、この勢いで全てのフォトロン族を殺してしまおうとも考えていました。
 
理由はどうあれ、自国が攻撃された時以外に力を振るってはならない。
命を奪うという罪を犯した者は、命を持って償わせる『断罪』を受けねばならない。
それがサウスディガルトの考えでした。
 
このままノースを放っておけば取り返しのつかないことになる。そう結論付けたサウスは、断罪と称し―――
 
 
 
 
 
 
小型の核爆弾を、ノースディガルト全域に投下したのです。
 
 
 
 
 
 
小型だけあって、主要都市の殲滅だけなら数個で事足りました。
しかしノース側よりも、フォトロン族よりも、誰よりも怒りに満ちていたサウスディガルトはこの程度では収まりませんでした。
一蓮托生、悪質な報復への制裁。軍人民間人に関わらず、生き残りを出さず、徹底的に全ての領土に核を撃ち込みました。
国境に星を一回りするように並び立つ巨大な山脈も相まって、ノースの住民達は逃げる場所がありません。
 
 
生き残りの住民、慌てて惑星外から戻ってきたノース軍も、彼らの指導者ゼロも、サウス軍によって一人残らず「断罪」を受けました。
 
 
 
 
そして、ノースディガルトは草木一本生えない不毛の土地になったのです。
 
 
 
 
サウスディガルトはこれを機に、国の名前を「ディガルト帝国」に変え、ノースディガルトの存在自体を黒歴史としました。
 
 
今もノースディガルト「だった」領域は全て、惑星表面の50%を占める氷で覆われ続け、永遠に溶けることは有りません。
 
 
 
 
『光闇戦争』
 
サウスディガルト改め、ディガルト帝国には最後の課題が残っていました。
完全に敵意を顕わにしたローナ公国率いる、フォトロン族との全面戦争です。
 
しかし、この戦いはフォトロン族にとって非情なものに成り果てました。
 
 
なぜならこの時代、既にディガルト帝国は自分達を遥かに超える軍事力を有していたからです。
大砲一つをとっても、こちらは実弾砲なのに向こうは大型のレーザーキャノン。
勝敗は火を見るよりも明らかでした。
帝国は殆ど犠牲を出さなかったのに対し、フォトロン族は全体の80%が死に絶えるという、あまりにも残酷な結果をもたらしたのです。
 
 
 
帝国は戦争に勝ちましたが、何かに負けたような気がしました。
 
 
これだけ多くの命を刈り取った事は、本当に正しかったのか?
 
早急に敵の大将だけ押さえれば済む話ではなかったのだろうか?
 
 
 
ディガルト帝国は内部で散々話し合った末、特に被害を被ったピピ惑星に支援物資を送ることに決めました。
完全に復興するまで、自分達が占領する形を取ることで、ナイトメアの魔の手から守ると宣言したのです。
 
これがフォトロン族にとってどれほど屈辱的だったのかは分かりません。
 
でもその時だけ、彼らの目にはダークマター族が頼もしく見えました。
 
 
 
 
 
『かりそめの和平と秘密結社BBB』
 
長い時を費やし、ローナ公国は何とか立ち直りました。
「二度と悲劇が起きなければ」と、ディガルト帝国との和平にも快く応じました。
 
 
 
しかし、今度はダークマター族側にこれを良しとしない者たちが現れました。
それが、『秘密結社BBB(※8)』です。
 
 
 
かつてのサウスディガルトによって滅ぼされたノースディガルトの生き残りで構成されていた組織は
「あの悲劇を忘れるな」をスローガンに掲げ、各地でフォトロン族を殺し回る計画を始動。
せっかく結んだ和平を無駄にしてはならないと、ディガルト帝国は銀河大戦の中
BBBの組織を殲滅しようと奔走しました。
 
 
 
 
完全に全ての組織員を取り締まることは出来ませんでしたが、そのうち銀河大戦は自然に終結を迎えました。
同じくしてBBBの活動は突如沈静化し、ひとまず全てが終わったかのように見えました。
 
 
帝国の科学技術は長い年月の中で更なる発展を遂げ、それに伴い軍事力、防衛力も格段に強化されました。もちろん、国民の生活もより一層豊かなものとなりました。
更には「飛ぶ悪意の塊」とも言われる宇宙一恐ろしい男、狂血院エミジ(※9)をも特殊部隊の一員に迎え入れたとの情報が宇宙に広まり、事実上ディガルト帝国は宇宙最強クラスの軍事国家として君臨するようになったのです(※10)。
 
 
 
 そして、この宇宙に大きな転機が訪れます。
 
 
 
新世代の星の戦士と呼ばれる勇敢な戦士「カービィ」がナイトメアを倒したとの知らせが宇宙中に広まるや否や、BBBの活動は再び活性化。
帝国との抗争は更に強まり、それは遂にポップスターの辺境「プププランド」にまで飛び火することに―――
 
 
 語り手;歴史女学者ネームと助手達(※11)
 
 
 
※1:ゲーム版のダークマター族と同じく、憑依能力を有している。というかやっている事はゲーム版とほぼ同じ
※2:この時点で、かの「宝剣ギャラクシア」が鍛造されているという設定
※3:ゲーム版ではダークマター族の本拠地みたいなもの。
※4:この2体はそれぞれ『星のカービィ3』『星のカービィ64』のラスボス。リメイクマダー?
※5:戦火が激しいときに一連の出来事が起きるのも不自然なので、2次設定で無理矢理こじつけている
※6:言うなれば現ローナ王女の祖先
※7:実はナイトメア社のスパイ。本当は内部崩壊を目論んでいたが、結果として意図していた所と違う展開になった。
※8:特に意味は無かったりする
※9;なぜこの男が帝国軍に?それは宇宙7不思議のひとつとして数えられている。
※10:実はエミジよりも、同じ特殊部隊に所属する戦闘マシンの存在がもっとも影響しているとか
※11:メームの祖先。没後は彼女の助手達が代々その意思を引き継いでいる

 

 

 

 
 
『ディガルト帝国』
 
ディガルトスターの主要国家であり、実質的にディガルトスター=ディガルト帝国と言ってもいい。
高度な科学技術を有した国で、宇宙最強の軍事国家と評される。
事実、兵士の数は帝国だけでも5万人に達し、惑星内外を含めると50万人とも言われるが、具体的な規模は私の知るところではない。
 
帝国軍は過去の教訓から「不殺」をモットーとしており、自衛のための戦争や諸外国の紛争を解決する時も
相手を殺さず生かしておく、つまりは捕虜にしておくことを義務付けているらしい。
だが、一度味方が敵に殺されれば、その敵を徹底的に嬲り殺す。
上からの許可さえ下れば、対人戦でも凶悪な重火器の使用を許される。
仇討ち、と言えば聞こえは良いだろうが、連中のやり方は惨い事この上ない。
 
 
『帝国兵』
 
かく言うこの私も、ある理由から帝国軍とは一戦交えたことがある。
その戦闘技術は、はっきり言って異端そのものだった。
 
まず連中は、やや大きめの盾と2枚刃のツインランスを装備している。
ツインランスの扱いには慣れているのか、あらゆる状況、体勢から意外な立ち回りを見せてくれた。
これだけ聞くとエリートクラスの兵士と思いがちだが、答えは違う。
 
帝国軍では、これが「普通」なのだ。
 
 
当時の銀河戦士団をもっとも驚かせたのは、その戦法だ。
彼らは少なくとも2人以上で徒党を組むときは、必ずと言っていいほど絶妙な連係プレイを披露する。
どうにか引き離したとしても、彼らは身の安全と合流を優先し、誰もが私との戦いを避けた。
正直、ここまであらゆる意味で恐ろしい立ち回りを見せられたのは初めてだった。
生涯において二度と戦いたくない相手は誰かと聞かれたら、私は迷わず「ディガルト帝国の兵士」と答えるだろう。
 
 
 
『特殊部隊』
 
時代の一歩先を行く近未来的な光学兵器もそうだが、帝国は多方面においてその脅威を放ち続けている。
特に、彼らが抱える最強の戦闘・隠密チーム「特殊部隊」の連中は。
 
 
部隊の参謀役・プラントマター。
見た目は植木鉢に治まった巨大な食虫植物にしか見えないが、なぜか人以上の知能を有し、科学者としての才能も発揮している。
性格面ではマッドサイエンティストの色が強く、それに比例して花の色も必要以上にけばけばしいものに成り果てている。
正直、麗しい乙女へのプレゼントにすらならない。
 
 
死霊軍団のリーダー・ネクロスマター。
死者を操る魔術を習得しており、呪文を唱えるだけで死体が動き出す。
彼の夢は「死者蘇生の術」が書かれた書物を手に入れる事らしく、様々な国に介入しているディガルト帝国についていけば書物が手に入るだろうと思って入隊を決意したらしい。
愚かなことだ。私は生命の摂理に反してまで大事な人を蘇らせようなどとは思わない。
 
 
大地の岩石亀・グランドマター。
かつて特殊部隊のリーダーだった老兵。
現在はエミジに敗北したことがきっかけで現役を引退している。
 
 
スーパーコンピューター・HR-C。
帝国が誇る2大戦力のひとつ。
スーパーコンピューター搭載による高度な演算処理能力が特徴で、全ての戦歴において無敗を守り続けている。
戦闘能力も高く、自由に付け替え可能のサブウェポンシステムによって何千通りもの戦闘パターンを持つ。
個人的には、機械に乙女心が分かるのか聞いてみたいところだ。
 
 
最後に、帝国の核弾頭・狂血院エミジ。
宇宙最悪と称される最強の男。女たらし。
性格は凶悪、狂気に満ちており、その恐怖に見合うだけの恐ろしい実力を秘めている。
女性を毒牙にかけるという悪趣味の持ち主でもある。                                                                                           
このような輩に私の大事な人を奪われるのは、人生最大の屈辱に等しい。

 

語り手:いよいよ私もレア物か・・・