機械人形

 

感情表現の乏しい顔の裏には無機質な狂気が渦巻いている。”彼女”亡き世界など要らない、みんな滅んでしまえ

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 
 モノクリア (形式番号:TA-MD29990524)
 
 
 
性別:不明(どちらかと言えば大人の女性寄り?)
系統:旧時代型自律戦闘ドール
年齢:製造日より数万年以上経過
兵装:伸縮性アームクロー、その他仕込み武器
出身:覚えていない
在住:分からない (ゲーム版では現在プププランドに潜んでいるという設定)
好きなもの:芸術品、可愛い物、子供、”彼女”
嫌いなもの:虚無、この世界
ノヴァへの今の願い事:“彼女”にもう一度会いたい
 
 
 
はるか昔の「旧時代」、とある星で起きた戦争で作られた戦闘用の機械人形。
戦争が終わると用済みにされ、スクラップにされかけたところを
名も無き絵描きの“彼女”に出会い、拾われる。
 
“彼女”は可哀想な機械人形を「モノクリア」と名づけ、我が子のように愛した。
綺麗で美しい人形になるよう、毎日手入れを欠かさなかった。
心を持たぬはずのモノクリアもまた“彼女”の事を盲目的に好きになっていた。
 
 
 
ゲーム版
 
ある日、モノクリアは“彼女”の意外な秘密を知ることになる。
絵描きとして致命的なことに、目に見えるものが白黒にしか見えない障害を抱えていたのだった。
なんとしても“彼女”を有名な絵描きにしたいと思い立ったモノクリアは
「色が見える方法」を求め、たった一人で宇宙の星と星をつなぐ旅に出た。
どんな願いも聞き入れる、銀河の果ての大彗星「ノヴァ」に会うために。
 
長い旅の末、ついにノヴァと出会う。
しかし、やっと叶えたはずの願いは、“彼女”ではなくモノクリアに降りかかった。
手に入れた力は、自分の周りから「色」を抜き取り、自分の思い描いた形に変形させるという、魅力的で恐ろしくもある不思議な力。
ノヴァにとってはそれが、聞き入れた“願い”を成就するのに一番近い能力だった。
 
何はともあれ、これで“彼女”を救える。
一刻も早く彼女に会いたい。そんな一心でモノクリアは急いで“彼女”の元へ帰って行った。
 
 
だが、“彼女”はもうこの世にいなかった。
永遠に年を取ることのない機械人形と違い、“彼女”は長い年月のうちに老いていき、最後は「遠い世界」へ旅立っていったのだ。
 
その事実が、心無き機械人形をどれだけ絶望の淵に沈めたことだろう。
“彼女”の旅立ちを受け入れられなかったモノクリアは泣き崩れ、底知れぬ悲しみに囚われた。
 
負の感情が最高潮に達したとき、人形の何かが壊れた。
 
 
 
 
「“彼女”のいない世界なんかいらない。みんな、みんな消えてしまえ」
 
 
 
 
ノヴァは、未来の事や、願い事の善し悪しまで判断できない。
願いを叶えること、ただそれだけがノヴァの存在意義だからである。
 
 
 
 
 
では、彼女は―――モノクリアは?
 
 
 
 
 
 
 
アニメ版
 
 
絵描きの“彼女”は、目に見える色を識別できなかった。
モノクリアもまた、人の死が判らなかった。
しかし、モノクリアは「永遠に会えない」と解釈して初めて、それを「死」と認識することなら出来た。
だから、彼女の死を意外にも早く知り、受け入れることが出来なかったのである。
 
モノクリアは虚無に囚われ、悠久の時を生き続けた。
「旧時代」そのものが終焉を迎えた後も、何百年、何千年とも。
銀河大戦が始まったときは「また戦争に駆り出される」という恐怖に怯え、逃げ惑う日々が続いた。
戦争が終わった後、ようやく落ち着きを取り戻したモノクリアはある「希望」を抱いた。
 
“彼女”の子孫が、きっと何処かに暮らしているはずだと。
 
何ら根拠の無い憶測だとは分かっていた。
今の時代を生きるのはヒューマノイド。
”彼女”と同じ姿形の種族など何処にもいない。
 
それでも身寄り無き機械人形は、触っただけで崩れそうな一握りの希望だけを信じ、更に生き続けた。
たった一人で探し続け、時には好奇の目に曝され、異物として拒絶されようとも、モノクリアは決して諦めなかった。
いや、戦闘用に作られた人形には無意味な感情とでも言うべきだろうか。
 
今もなお、心無き機械人形はさまよい続ける。
 
 
 
 
 
 
 
 
以下アニメ版モノクリア限定のキャラ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「旧時代の殺戮人形・・・・・・こりゃ楽しみだ!」
 
 
ドゥーラス・S・パペット
 
 
性別:男
瞳の色:エメラルド
年齢:不明(長命なので数千年を軽く超えている)
種族;エルフノイド族
職業;人形師
武器:戦闘用人形
出身:デッドスター
在住:レジェンドスター
好きなもの:女食い
嫌いなもの:自己否定
尊敬に値する師匠:ネクロスマター
 
 
※11/16・・・一部修正
 
ピピ惑星で有名な人形師一族の「自称」後継者。
元は長命種「エルフノイド族」のはぐれ者で、流れに流れてピピ惑星にやって来た時
一族の彼らの仕事ぶりに感動し、一流の人形師を目指す事を決意、弟子入りを志願した。
 
しかし、彼はどうしようも無いドラ息子並に出来の悪い人格者であり、一族の後を継ぐには不十分だった。
これに加え、高みを目指さんとしたドゥーラスが「他人を意のままに操る禁断の術」を会得した事がきっかけで、当時の長から破門される。
生まれついてプライドの高い彼は己を否定されたと思い込み、彼らに対して強い憎悪を覚えた。
やがてそれは殺意に変化し、禁断の術を以って一族を同士討ちさせ、根絶やしにした。
長も、彼の妻も、ドゥーラス以外の後継者も一人残らず亡骸と化した。
更に、長が生前所持していた職人道具を強奪。
フォトロニス山に引き篭もり、地元の凶悪な山賊団を従えるに至った。
 
この術は、かける相手が単体であってこそ真価を発揮する。
複数人が相手だと効果が弱まり、単なる洗脳術になってしまう。
だが、ドゥーラスにはそれで十分だった。
道行く人々を片端から襲わせ、子供と年寄り以外は全てドゥーラスに献上させるよう永続的命令を与えた。
究極の人形師に近づくための、実験材料の収集である。
 
男は人形術の実験体として利用され、女はドゥーラスと操られた山賊達に乱暴された後、山中に捨てられる。
この非道な行いは瞬く間に国中に知れ渡り、フォトロニス山にはローナ公国から幾度も討伐隊が派遣された
当のドゥーラスも馬鹿ではなく、地形を利用したゲリラ戦法とブービートラップと山賊達を利用し、これを退け続けた。
 
 
人の道を踏み外し、かつ堕落に満ちた生活が続いていたある日の事。
山賊達が捕まえてきたその女は、フォトロニス山周辺では見かけない服装の女戦士だった。
随分とボロボロの格好だが、ドゥーラスは気にも留めない。
いつものように寄って集って乱暴を加えるが、彼の下卑た欲望は突然の来訪者によって潰える事となる。
 
剣の一振りで入り口の見張りを切り伏せ、その後ろに大勢の兵士を従える、仮面を被った騎士風の男。
山賊達の肉壁も、圧倒的力を振りかざす男の前では意味を成さない。
一人では何も出来ないドゥーラスは一瞬のうちに切り捨てられた。
 
それにも関わらず、彼は奇跡的に生き残った。
たまたまフォトロニス山を訪れていた暗黒魔導師ネクロスマターが、ドゥーラスの一命を取り止めていたのだ。
 
屍となった山賊達を眼前で操って見せた、彼の強大なる力に惹かれて同行を志願。
当のネクロスマターは意に介さなかったが、自分には無い「生きた生物を思うがままに操る」彼の術に興味を持ち
「死んだら遺体は全部実験材料にする」という条件つきで、ドゥーラスを弟子として迎えた。
 
仮面の男の名は「メタナイト」、自分が毒牙にかけようとした女戦士の名は「ガールード」。
銀河戦士団やナイトメアの存在を知るのは、それから数千年後の事になる。
今も尚、彼はメタナイトへの逆恨みを続ける。
 
その一方で、「旧時代」のものと思われる正体不明の機械人形に興味を示しており
人形師としてそれを我が物にせんと企んでいる様子。
ただ、普段はネクロスのパシリなので勝手な行動はあまり出来ない。
それでも彼に反感を持たないのは、師として本気で尊敬しているから。
  
 
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モノクリアに色づけしなかったのは、ゲーム版向けに構築した設定の中に
「吸収した色に応じて、服の細部が変色する」というものがあるためです。
後付けとか言わない。
 
元々は人間のような生き物だったんですが、ゲーム版の世界観に合わせるため
急遽「機械人形」という設定に変更、分かりにくいですが肩はそれっぽく、歯車になってます。構成は左右非対称。
まあ、公式の世界観には絶対合わないだろうけどな!
 
変な所でこだわるのが自分の悪いクセです。
足に見えるのは足じゃありませんよ、服のヒラヒラです。
ついでに常時浮遊しています。
 
 

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