「あの洞窟だな」
「ええ、ここで間違いないわ。だって、この星にある洞窟は、あそこだけだもの」
ここはとある惑星の岩場・・・
そこにある洞窟の入り口を岩陰から覗き込む、金髪で肌色の肌をした耳の尖った少年と、肌も髪も白い少女の姿があった。
ナックルジョーとシリカである。
何故、彼らがこんな辺ぴな場所にいるのだろうか?
話は数時間前にさかのぼる・・・
それは彼らが住む星における、正午を過ぎた辺りのこと。
今日は特に何も無かった為、いつも通りジョーとシリカは2人で出かける事にした。
しかしその矢先に、突如オーサー卿からの呼び出しが掛かったのだ。
突然の銀河戦士団のリーダーからの呼び出しに2人はまさかと思いオーサー卿の下へ向かった。
そしてそこで彼らは、案の定ある依頼を言い渡された。
それは、ナイトメア社の生き残りの魔獣の討伐だった。
何でも、ハーフムーンに魔獣の存在が確認されたとの事であった。
ハーフムーン・・・
それはポップスター星系に広がる惑星群、ミルキーロードの最先端。
星系から出るか出ないかの狭間の宙域に存在するポップスターはおろか、
太陽からも完全に遠く離れた場所に位置していた。
その日の光が届かぬ星は常に夜の闇が広がっているばかりか、
地上は凄まじい強風や上昇気流が吹き荒れており、
その過酷な環境から別名「常夜の星」とも呼ばれていた。
そして、これだけ聞くと生物も緑も無さそうに思える。
だが・・・
この星には何故か緑が存在していた・・・
さすがに森までは無いものの、草原と呼べるほどの量の草や木もある程度生えていたのだ。
更におかしな事に、少しだけではあるが水があったり、グリゾーやゲイターといった野生動物が問題も無く生息していた。
通常この様な環境の惑星は気温や酸素濃度が低く、生物が住む事は不可能だ。
だが、このハーフムーンは何故か生物が住むには充分な酸素が溢れており、気温も充分あった。
それ以外にも、特に惑星が高速で公転している訳でも無いのに、
地上からは常に星空が高速で流れているように見えたり、
惑星の一部が星の粒子の塊で出来ていたりと、不可解な点が多かった。
この多くの謎に宇宙中の学者は興味を持ち、調査に乗り出した。
そして、惑星全体を長い年月を掛けてくまなく調査したところ、
驚いた事にハーフムーンには洞窟が1つしか無い事が判明した。
普通洞窟と言うものは、どの星にも沢山存在するものである。
だが、ハーフムーンにはそれが1つしかなかったのだ。
しかもその洞窟の内部は強風と草木が無い事以外は、
酸素濃度も温度も外と全く同じで、生物が住むのに非常に適していた。
そして、この洞窟はハーフムーンにただ1つだけ存在するものである事から、
『唯一洞窟』と言う文字通りの名前が付けられ、そしてこの洞窟を中心に更なる調査が開始された。
その結果、各所において侵入者撃退用と思われる電流トラップが設置されている事や、
険しい星の粒子の塊のエリアを移動しやすくする為に設けられたと思われるトロッコ、
そして先に進める仕掛けを起動させる特殊な杭や、明らかに故意に設置したと思われる穴を塞ぐブロック、
更にまだ不明確ではあるが、洞窟内にモンスターを実体化させる
不可思議な何かの存在の目撃情報もあり、
明らかに人の手が加えられていた箇所があった事が判明した。
この事から学者達は大昔ハーフムーンには人が住んでおり、
まず最初に唯一洞窟内部の環境を改造して文明を築き、それからハーフムーン全体の環境も、
生物の住みやすいものに改造したのではないかと言う仮説を立てた。
しかし、この星で人がいた痕跡と言えば、先述の電流トラップやトロッコなどしかなく、
肝心の唯一洞窟にも文明が合った事を示す遺跡や石版などの類や、
目撃情報にあった不可思議な存在の一切が見当たらず、
更に環境を改造したと思われる装置の類も発見されなかった。
余りにも少なすぎる資料に、惑星の謎を解こうとする学者達は頭を悩ませ、
更に遠すぎて行き難いという事もあり調査を断念する者が続出。
そしてついに全員がハーフムーンの調査を止めてしまい、
惑星の謎は結局分からずじまいに終わってしまった。
それから後も、謎を解こうと奮い立った者が何人も現れたが、どれも同じ結果に終わった・・・
その余りにも難解過ぎる謎を持つハーフムーンに
ついに学者達は完全に興味が失せ、
誰一人として調査に出なくなってしまった為に、
この星系で最も人が近寄らない惑星と化したのである。
だが、逆に言えばこれは隠れ家に適した惑星が誕生した事を示していた。
しかも単に人が近寄らないだけではない。
星系の最果てに位置している事や、
強風の吹き荒れる過酷な気候が良いカモフラージュとなり、目を付けられにくい。
無論、ナイトメア社の生き残りが隠れるのにも、持って来いだ。
そして、今回その生き残りの魔獣はハーフムーンただ1つの洞窟、唯一洞窟に隠れているとの事だった。
その情報を元に、ジョーとシリカは共にハーフムーンへ降り立った。
それから洞窟へ行くまでの道は険しく、電流トラップが張られた草原に、
激しい強風、凹凸の多く進みにくい星の粒子の塊のエリア、
そして上昇気流の吹き荒れる岩山など、実に困難の多い道のりであった。
だが、彼らはお互い助け合いそれらの関門を無事に乗り越え、
そしてついに唯一洞窟の入り口にまで、たどり着いたのである・・・
「見張りは・・・?」
「・・・今のところ、いないみたい」
ジョーとシリカは、岩陰から顔を覗かせつつ辺りを警戒している。
洞窟に隠れているはずの生き残りの魔獣の目撃情報があったと言う事は、
外の見回りなどをする為定期的に外に出ている可能性が高い。
もしそうだとして、入る前に見付かってしまえば、元も子もないのだ。
だが、2人が辺りを何度見渡してもそれらしき魔獣は見られず、
その周辺の小さな水辺に棲む薄紫色のブリッパーが水から飛び出したり、
野性の黄色いスカーフィが薄紫色のスカーフィと戯れている姿しかなかった。
「よし。それじゃあそろそろ突入するとするか!」
「ええ分かったわ。でも・・・」
突入を試みようとするジョーに、シリカは何か気になる事があるような様子だった。
こんな時にいったいどうしたと言うのだろうか?
「どうしたんだ?」
「いや、こんな時にこんな事言うのも変かもしれないけど・・・
どうして人の寄り付かないこの星の魔獣の目撃情報が来たんだろうって思って・・・」
ジョーもシリカもこの星の謎が多くの学者の興味を削いだ事で、
最も人が近寄らない惑星になっている事は知っていた。
そして、シリカが急にこんな事を言い出したのも、それを知ったうえの事だった。
確かに、そう言われてみるとおかしいかもしれない。
見るからに人気が無さそうかつ
星系の端っこにあるこの辺境の惑星に、わざわざ旅行に来るような物好きがいるはずがない。
もし来るとすれば自分達のように何かしらの目的を持った者くらいだ。
そう考えつつも、ジョーは思い出したかのようにこう言った。
「でも、その目撃者は宇宙旅行中、宇宙船にトラブルが起きて、
たまたまこの星に不時着した奴だってオーサー卿は言ってなかったか?」
そう、今回オーサー卿に魔獣の目撃情報をくれた人物は、
なんでも星系外の旅行の帰り突如エンジンが故障した為にハーフムーンに不時着し、
修理の為しばらくそこに滞在していた一般人だったそうだ。
そのような理由があったのなら、別に一般人がこの星に訪れても何ら不自然ではない。
だが、シリカはこれが一番の疑問に感じていた。
「確かにそうらしいけど、それが一番おかしいのよ」
「どう言う事だ?」
理解できず、首を傾げるジョー。
そんな彼に対し、シリカは説明する。
「ほら、良く考えてみなさい。
ここは毎日強風が吹き荒れているし、エンジンの修理の部品になりそうなものは1つもないのよ?
それなのに何でその人は生きて帰ってこれたのかしら?」
「あ!そう言われてみれば・・・」
確かに、良く考えてみたら変かもしれない。
このハーフムーンは気候の関係上、何の準備の出来てない者が
滞在するには厳しいし、ゲイターのような肉食動物もいる。
それに食べ物もほとんどそこにいる動物か実や草を食べないといけないし、
水のある場所も限られている。
人にはよるものの、旅行の帰りがけに突然不時着した目撃者に、
こんな過酷なサバイバル生活を生き抜けたとは思えない。
「確かに、何か変だな」
「そうでしょ?それにその人、
何でこの洞窟の魔獣に襲われなかったのかしら?
この洞窟の近くにいたはずなのに・・・」
この洞窟の近くにいたはず・・・
こちらは特に確証はなかったが、
その目撃者がこの洞窟で魔獣を見たと言う事は、その者はこの洞窟の近くに不時着していた事になる。
大事な宇宙船を置いて、険しく長い道をわざわざ通ってここまで来るような馬鹿はいないのだから・・・
そして、この洞窟の近くに目撃者の宇宙船があったと言う事は、
それだけその者が魔獣のすぐ近くにおり、
いつ見付かって襲われてもおかしくない事を意味している。
少なくとも目撃者の情報から、この洞窟の魔獣は定期的に外を出歩いているのはほぼ間違いない。
だとすれば、その近くにいる目撃者・・・
あるいはその宇宙船の存在に気付いて、
一度や二度くらい襲っていてもおかしくないのでは?
生き残りの魔獣は自らの生存の為、
周囲の変化に対して非常に敏感になっている事がほとんどだ。
もし洞窟の近くに宇宙船なんかが不時着したのなら、
その際の音を聞きつけ、正体を確かめる為に現れるはずだ。
今回自分達の宇宙船を遠くで止めたのも、それを警戒しての事だ。
だが、それなのにその目撃者は魔獣を見ただけで襲われてはいないと言うではないか。
おかしい・・・
運が良かったにしては出来過ぎている。
考えれば考えるほど見えてくる不自然な点・・・
何か陰謀めいたものを感じる・・・
陰謀?
その単語が頭によぎった瞬間、2人背筋が凍りつき、そしてある1つの結論に辿り着いた。
「な、なあ・・・もしかして俺達・・・」
「ええ・・・まんまと敵の撒いた餌に釣られてしまった可能性が高いわね」
そう、彼らが考えるに考えた末に出た結論・・・
それはその目撃者も実はナイトメア社の生き残りか何かで、
一般人を装いオーサー卿に偽の目撃情報を与え、
そして自分達をこの星におびき寄せるよう仕向けたといったものだった。
これなら目撃者が魔獣に襲われず、生きてハーフムーンから帰ってこれた事にも説明がつく。
だとすれば、今目の前にある洞窟の中には、罠が張られている可能性が非常に高いうえに
魔獣も大量に待ち構えている可能性もあった。
そしてその魔獣達も恐らく強力なものばかりであろう。
考えなしに突っ込むのは自殺行為だ。
しかし、かと言って魔獣を野放しにする訳にはいかない。
もしかしたら別の惑星に移る可能性も否定できないからだ。
では、どうすれば良い?
選択肢は2つ・・・
このまま引き返して応援を呼ぶか、敵の罠に飛び込んで行くかのどちらかだ。
「どうする?」
「そうねえ・・・どうしましょう」
当然2人は迷った。
もしもここで引き返したら、敵は作戦が失敗したと踏んで他の星に移る。
そして今度は別の手段として人口密集地で暴れ回ったり、
人質を取ったりして自分達をおびき寄せようとするかもしれない。
それだけは絶対に避けたい。
だが、かと言って下手に突っ込み、
やられてしまっては意味が無いし、格好も悪い・・・
2人に決断の時が迫った・・・
それからしばらくして・・・
考えるに考えた末、2人はようやく決断を下した。
それは・・・
「よし、やっぱり行くぞ!」
「そうね。せっかく険しい道を越えてここまで来たんだもの。今更後戻りなんてできないわ」
あえて罠の中に飛び込む道を選んだのだ。
目の前に危険がありながら、突っ込もうとするその姿勢は、
傍から見れば全く理解できないかもしれない。
だが、これは今まで多くの罠を掻い潜って来たこの2人だからこそ下せた決断だった。
それだけに、今のこの2人の表情は非常に自信に充ち溢れていた。
2人はお互い信頼できる、良きパートナー・・・
例え目の前にどんな罠があろうと、2人で力を合わせば乗り越えられる。
そしてこれから降りかかるであろう罠も、絶対乗り越えられると信じていた。
何故なら、ここに来るまでの道乗りでも、そうだったのだから・・・
「じゃあ、入るぜ?」
「ええ。でも念の為周りには気を付けておいた方が良いわ」
「言われなくても分かってるって」
そんなやり取りをしながら、周囲に気を配りつつ、洞窟に近づいていく2人。
いくら乗り越えられる自信があるとは言え、
やはりどんな罠を張っているのかは分からない。
もしも大掛かりな罠でもあったら、引っ掛かった時に大変だ。
魔獣との戦いの前に消耗してしまう可能性が大いにありうる。
だが、入口付近に罠と言う罠は特に張られていないらしく、
特に何も起きないまま2人は洞窟の入り口のすぐ手前までやって来た。
「ここまでは特に何もなしか・・・」
「そのようね。でも、中に入るまではまだ分からないわ」
「ああ」
そして、2人はついに唯一洞窟に足を踏み入れた・・・
洞窟の内部は、意外にも明るくて見通しが良かった。
しかも特に複雑な構造はしておらず、一本道のようだ。
罠の気配も特にない。
しかし、ここはまだ入って間もない場所だ。
奥がどうなっているかなんて、まだ分からない。
もしかすると、奥の方に仕掛けられているかもしれない。
用心しながら、2人は洞窟の中を進んで行った・・・
だが、2人は気付いていなかった・・・
洞窟に入った自分達の様子を撮影し、奥に潜む何者かへその映像を送っている、透明な監視ロボットの存在に・・・
それから、ここはその洞窟の奥・・・
ここは誰かが持ち込んだと思われる、大きめのモニターや端末がある以外は、特に何もない広い空間だった。
そしてそのモニターには先程洞窟に入り、
奥へ進んで行くジョーとシリカの姿が映し出されており、
その映像を見て笑う、1つの影があった・・・
「ヒーッヒッヒッヒ!コイツぁ間違いねえ。次世代の星の戦士にして
オレーチャンら魔獣の存在を脅かす、超危険魔獣ハンター・・・
待ちに待ったナックルジョーにシリカ!
あの野郎、上手い事やってくれたみてえぇだな!ヒーヒヒッ!!」
その者は2人の到着をかなり喜んでいた。
その口振りから、ジョー達が考えた通り、
オーサー卿にハーフムーンの魔獣の目撃情報を持って来た者は彼らの仲間であり、
ジョーとシリカをおびき寄せる為の餌として撒いたようだ。
それからその者は、何処からかボーリングのピンのようなものをいくつか取り出すと、突如ジャグリングを始め、歌う様に1人で喋り出す。
「奴らがここまで来てくれたぁ♪そして今度は適当なぁ~♪
魔獣沢山差し向けて~♪とても疲れたとぉころに~♪お前が出てきてトドメだよぉ~♪」
何者かが最後に他の何かに呼び掛けるようにそう言うと、
その奥から大きな獣の者と思わしき影が、
唸り声をあげながら現れる・・・
「グルルルル・・・?」
その獣のような何かはやって来て早々、何者かに訴えるかのような眼差しを向ける。
その目は、目と言うよりかはゴーグルに近いもので、
常人なら眼差しなど感じないようなものだったが、
何者かはそれが理解出来るらしく、獣に話しかける。
「ああ、大丈夫だ。いくら一端の戦士でも、
疲れちゃどーにもできねえよ。ヒッ!」
「グルルルル・・・」
だが、獣のようなものは少々不安があるような素振りを見せる。
それを見た何者かは、励ますようにこう言った。
「だから、大丈夫だっつぅの。お前の有り余る力なら、疲れた戦士などイチコロよぉ!お前の兄弟の仇だって絶対取れるって」
「グルル?」
首を傾げる獣。
どうやら「本当か?」と言っているようだ。
「ああ、本当よぉ!お前なら出来る!何の為にオレーチャンが
今日の今日までお前を鍛え上げてきたと思ってんだ?
オレーチャンの厳しい訓練に耐えてきたお前なら、簡単に出来るはずだ。自分の力を信じろ!」
「グル・・・グオォォォォォォォ!!!!!」
その一言で自信が出たのか、獣はまるで刃のような腕を振り回しながら、暴れ始めた。
「て、うわ!ヤベ・・・やめねーかこのぉ!!」
ピシィーン!
それを見た何者かは、
何処からか鞭を取り出すと怒鳴りつけるように
声を上げながら、それを地面に叩きつけ打ち鳴らした。
するとそれに驚いてか獣はピクッと反応し、動きを止めた。
「だーもう!なんでお前はそうやる気が出ると暴れ出すかな。
おい!もうすぐ仇が取れて嬉しいのは分かるが、暴れるのなら戦う時にしろ!
いくら疲れた所を襲うとは言え、確実にトドメを刺すには全力を出さねーといけないんだ。
無駄に体力を消耗するような行動はやめやがれ!」
「・・・・・・・・」
何者かが厳しく言い放つと、
獣はしゅんとした様子で、縮こまってしまった。
「・・・ふむ、わかればよろしい。よーし!では今度はお前らの出番だぁ!出てこーい!」
何者かは号令と同時に鞭を打ち鳴らすと、今度は奥から様々な種類の魔獣が現れた。
それはモグラのサイボーグ魔獣モギーや、
かつてデデデ城の宝石を奪う為に
ホームヘルパーロボとして送られたメカ魔獣ダンガム、
カスタマーがデデデが蟹の魔獣を欲しがっていると勘違いして
城に送り込んだ甲殻魔獣ガーニィ・ラアス。
そしてその他諸々と沢山の種類がいたが、
どれもこれも今のナックルジョー達だけで倒せてしまいそうなものばかりであった。
そして、その魔獣達に何者かは声を大にして説明をし始めた。
「お前達!予定通りナックルジョーとシリカがこの洞窟に入った。
お前らはコイツ(獣)に楽させる為、出来るだけ奴らを消耗させてほしい。
もしも戦闘続行不能だと思ったら、逃げても構わない。
もう駄目だと思ったら諦めろ!倒れた奴がいても気にするな!分かったな!?」
『もぎー!!げぎゃー!!リョウカイ!!ガニイィーーーー!!ギャーギャー!!!』
「よろしい!じゃあ分かったらとっとと行きやがれ!!」
『ウオォォォォォン!!!!』
ピシッ!
ズドドドドドドドドドドドド・・・!!
何者が鞭を打ち鳴らすと、それを合図に
魔獣達はジョーとシリカの所へ勢い良く向かっていくのであった・・・
「ヒーッヒッヒッヒ・・・よしよし。
それじゃあ、オレーチャン達は出番が来るまで、モニター越しで高みの見物と行こう」
「グォー!」